日本人は白人に比べて糖尿病になりやすい人種です!食生活で糖尿病発症のリスクを低下させましょう
日本人は糖尿病になりやすい?
糖尿病は、すい臓のランゲルハンス島から分泌される
インスリン分泌能の低下とインスリン抵抗性の増大によって
血糖値が高い状態が続き、代謝異常が起こる病気です。
この糖尿病になりやすいかどうかは、
人種によって違うことがアメリカのスタンフォード大学や
日本の北里大学などの共同チームの研究調査によって
判明しました。
共同チームの研究結果によると、
日本人を含む東アジア系の人種は、
インスリン感受性は良いものの
インスリン分泌能が低い傾向にあることが
明らかになりました。
そのため、日本人は白人系の欧米人と比べると、
肥満ではない(BMIが低い)のに
2型糖尿病の発症リスクが高く、
腹囲のサイズが同じでも内臓脂肪が多い
という特徴があるそうです。
特に、日本人は食後のインスリン追加分泌が
低下することが多いとのことです。
このことは、今回の研究だけでなく過去の研究でも、
東アジア系の人種は肥満でなくても
2型糖尿病を発症しやすいことが指摘されています。
厚生労働省の調べによると、
日本の糖尿病患者はいわゆる「糖尿病予備軍」を合わせると
2210万人以上いると言われていて、
成人の4人に1人以上が糖尿病の可能性があるんです。
日本人は、欧米人に比べると肥満の割合が低いですが、
糖尿病患者が多いのは人種が
原因のひとつなのかもしれませんね。
インスリンって何?
すい臓のランゲルハンス島の
β細胞から分泌されるインスリンは、
どのようなメカニズムで血糖値を下げるのかご存知ですか?
食事で糖分を摂取すると、血糖値が上がります。
すい臓はすぐに血糖値の上昇をキャッチして、
ランゲルハンス島からインスリンを分泌させます。
インスリンが血液内に分泌されると、
インスリンが血液中の糖分を血液内から
細胞内へ移動させる働きをするため、
血糖値が下がるのです。
ところが、インスリンの分泌量が減ったり、
インスリンの働きが悪くなると、
血液中の糖分は細胞内へ移動できず、
血液中に残ったままになりますので、
血糖値が高い状態が続き、糖尿病になります。
インスリンの働きを助ける食べ物
日本人はインスリン分泌能が低いため、
糖尿病を発症しやすいという実験結果が出ていますが、
日常の食生活の中でインスリンの働きを助けていけば、
糖尿病発症のリスクが低くなります。
バナナには、
血糖値を下げる効果があることがわかっていますが、
バナナを1本食べたときより3本食べたときの方が、
インスリン分泌量が少ないにもかかわらず、
血糖値を下げる効果が高いことがわかっています。
つまり、バナナはインスリンの働きを活性化させるため、
少ないインスリン量でも効率良く働く
手助けをしているということです。
また、アロエには
アルポランという成分が含まれていますが、
この成分はインスリンの分泌を促す作用がありますし、
オクラのネバネバ成分であるムチンやペクチンは、
糖分を包み込んでくれるため、
血糖値の上昇を抑える働きがあります。
さらに、オクラはインスリンの働きを助ける
マグネシウムや亜鉛が豊富に含まれています。
バナナもアロエもオクラも、
比較的身近な食べ物ですので、これらを積極的に食べて、
糖尿病を予防しましょう。