放射線や被曝についての知識を再確認して、正しい知識を身につけましょう。
内部被曝と外部被曝の違いは?
2011年3月11日の東日本大震災による
福島県の福島第一原発の事故で、
日本でも放射線や被曝などの危険が身近になり、
関心や危機感を持つようなった人も多いのではないでしょうか?
ただ、事故発生から2年半以上経ったことで、
関心が薄れてきた人が多いことも事実です。
福島第一原発は、
汚染水などの問題が毎日のように報じられていますので、
ここでもう一度放射線による人体への影響などを
再確認しておきましょう。
まずは、内部被曝と外部被曝の違いについてです。
内部被曝とは、
放射性物質を体内に取り込んでしまったことにより、
体内から放射線が発せられることで被曝することです。
内部被曝は、放射性物質を含んだ食品を食べたり、
放射線物質を吸い込むことで起こります。
それに対し、外部被曝は体の外、
つまり外部にある放射性物質からの放射線により
被曝することです。
内部被曝や外部被曝というと、とても恐ろしく、
健康を著しく害するものというイメージがありますが、
実は外部被曝と内部被曝は
医療技術に用いられているんです。
外部被曝は、レントゲン検査やCT検査で、
内部被曝はガン検査のひとつである
PET検査で使われています。
もちろん、医療に用いられている放射線量は、
安全が確認されていますので、ご安心ください。
放射線を浴びるとどうなる?
放射線を浴びて被曝した場合、
健康にはどのような影響があるのでしょう?
被曝というと、鼻血や白血病、
脱毛などを思い浮かべるかもしれません。
このような症状を「急性放射線障害」出るのは、
一度に多量の放射線を浴びた場合に起こります。
急性放射性障害が出るのは、
一度に200mSV以上の放射線を浴びた場合です。
現時点では、原発事故現場で働かずに、
日常生活を送る限り一度に200mSV以上の放射線を
浴びることはまずあり得ないでしょう。
でも、放射能に汚染された食品を食べて
内部被曝をした場合は、
少しずつ長期間に渡って被曝しますので、
やはり健康への影響が心配になりますよね。
少しずつ被曝していくと、
ガンや遺伝への影響が気になると思います。
国際放射線防護委員会によると、
少しずつ被曝した蓄積量が100mSV以上になった場合、
ガンで死亡する人が
0.5%増える(1000人中5人)そうです。
100mSV以下ではガンの増加は認められていません。
また、遺伝への影響ですが、
100mSV以下の場合遺伝性の影響が出るという研究結果は
今のところ報告されていません。
汗をかいて、被曝量を減らす?
内部被曝の原因となる放射性物質には、
セシウムがあります。
セシウムは半減期が約30年と長いので、
セシウムが体内に入ると、
長期間放射線を発し続けることになります。
一度体内にセシウムを取り込んでしまうと
手遅れだと思っていませんか?
体内のセシウムを排泄する方法があります。
それは、汗をかくことなんです。
セシウムは汗をかくことで、
水分と一緒に体外に排泄することができます。
特に、筋肉量の多い人は、排泄しやすいんです。
運動以外でも、サウナなどで汗をかいても
セシウム排泄効果はありますよ。
確かに放射線は恐ろしいものですが、
正しい知識を身につければ、
健康への影響を防ぐことができるでしょう。