昔から伝わる風邪の民間療法。どんな効果があるのか知っていますか?
ネギを首に巻くのはなぜ?
現代のように簡単に薬が入手できなかった昔は、
風邪を引いた時に様々な民間療法が行われてきました。
風邪を引いた時は、
「ネギを首に巻くと良い」と
聞いたことはありませんか?
一見、ネギを首に巻いても
何の効果も得られなそうに思えますが、
ネギを首に巻くと一体どんな効果が得られるのでしょう?
これは、ネギの成分が首の皮膚から吸収されて
風邪に良いというわけではなく、
ネギの匂い成分が風邪に効くんです。
ネギには独特の匂いがありますよね。
あの匂いの元は、アリシンという成分です。
アリシンには、強い殺菌効果があります。
この殺菌効果で、風邪の原因である細菌やウイルスを
撃退することができます。
また、アリシンは疲労回復効果や
睡眠導入効果などもありますので、
風邪を引いて弱っている体を
休める手助けもしてくれます。
このような効果を持つネギを首に巻くことで、
匂い成分のアリシンを吸い込みやすくなり、
風邪が治りやすくなるというわけです。
生姜湯を飲むのはなぜ?
風邪を引いたら、
生姜湯を飲むのも民間療法の一つです。
生姜には、体を温める効果だけでなく、
血行促進効果や殺菌効果、免疫力向上効果、
鼻づまり解消効果もありますので、
風邪を引いた時には最適な食べ物なんです。
生姜は加熱すると、有効成分が変化します。
加熱によって、
免疫力向上効果や殺菌効果は減少しますが、
血行促進効果や鼻づまりを解消する効果は増加します。
そのため、ぬるめのお湯で生姜湯を作ると、
どちらの効果も得られやすくなるので、
風邪の時は生姜湯がおすすめです。
生姜湯の作り方は、コップ1杯のお水に
摩りおろした生姜を好きなだけ加えて、
鍋や電子レンジで温め、蜂蜜や砂糖、
メープルシロップなどを加えるだけです。
この時にレモンを加えると飲みやすくなり、
さらにビタミンCやクエン酸で
殺菌効果や疲労回復効果を得られます。
卵酒を飲むのはなぜ?
風邪の民間療法の一つに、卵酒がありますよね。
子供の頃に風邪を引くと、
お母さんが卵酒を作ってくれたという人も
多いのではないでしょうか。
卵酒には、一体どんな効果があるのでしょう?
アルコールには血管を拡張し、
体を温める効果があります。
また、卵は消化に良く、
高たんぱく、高エネルギーですので、
風邪を引いた時に卵酒を飲むと、体が温まり、
さらに胃腸に優しく栄養補給もできる
というわけなんです。
作り方は、日本酒1カップに卵1つを入れて火にかけ、
卵が半熟になったら、
お好みで砂糖などを入れるだけです。
お子さんに作る時には、
最初にアルコールを煮切ってから
作るようにしてくださいね。
昔から伝わる民間療法にも、
風邪に効果があるという科学的根拠があります。
「民間療法なんて、本当は効かないんじゃない?」
と侮らずに、
風邪を引いた時に一度試してみてはいかがですか?