イメージ画像

生の鶏肉を洗うのは危険!カンピロバクターによる食中毒について知りましょう。




生の鶏肉の水洗いはNG

140626-1

食中毒が怖い季節ですが、
食中毒を防ぐために調理前の鶏肉を水洗いして、
肉表面についた菌を洗い流そうとしたことは
ありませんか?

その行為は、逆に食中毒を招く原因
なっている可能性があるんです。

イギリスの食品基準庁の調査によると、
イギリス人の45%が調理前に
生の鶏肉を洗っているそうです。

この未調理の鶏肉を洗う主な理由は、
「汚れや細菌を取り除くため」
という調査結果が出ています。

実際に、生の鶏肉には食中毒の原因となる
カンピロバクターが付着していることもあるのですが、
実は未調理の鶏肉を洗うと、手や衣類、周囲に
カンピロバクターを撒き散らしてしまう可能性がある
イギリス食品基準庁は指摘しています。

食品基準庁は2014年の食品安全週間で、
鶏肉の洗浄反対キャンペーンを展開していくとのことです。

日本でも未調理の鶏肉を洗う習慣のある人は、
食中毒のリスクを高める可能性がありますので、
止めたほうが良さそうです。

カンピロバクターとは?

140626-3

カンピロバクターは牛や豚、ニワトリ、犬、猫などの
動物の消化管内に生息していて、
食中毒を引き起こす細菌です。

平成18年の統計によると、
食中毒の原因はノロウイルスに次いで、
2番目にカンピロバクターによるものが多く、
カンピロバクターは食中毒の代表的な細菌と言えます。

カンピロバクターに感染すると、
2~3日の潜伏期間を経た後、下痢や腹痛、
発熱が主な症状として現れます。

このほか、嘔吐や頭痛、倦怠感などが伴うこともあり、
風邪と間違われることも多々あります。

通常は2~5日で回復しますが、
まれに四肢に力が入らなくなり、
重症化すると寝たきりになったり
死亡することもあるギランバレー症候群を
併発することもありますので、
注意すべき食中毒の一つです。

カンピロバクターの予防法

140626-2

カンピロバクターによる食中毒の主な原因食品は、
生もしくは加熱不十分な鶏肉や鶏肉の調理過程で
調理器具などから2次汚染された食品です。

そのため、生の鶏肉の取り扱いに注意すると共に、
鶏肉は十分に加熱調理すれば、
カンピロバクターの食中毒は予防できます。

カンピロバクターは60度で1分程度加熱すれば、
菌はほぼ死滅するという実験結果があり、
肉の中心部が65度に達すると菌が死滅します。

肉の中心部が65度に達すると、
肉の色が生のピンク色から白に変わりますので、
それを目安に加熱するようにしましょう。

また、生の鶏肉を扱った包丁やまな板などは、
違う食品を扱う前にしっかりと洗い、
さらに熱湯をかけて消毒しましょう。

できれば、肉用と野菜用の調理器具は
分けたほうが安全です。

もちろん、鶏肉を触った手もしっかり洗ってください。

カンピロバクターは、ノロウイルスとは違い、
高温多湿の環境を好みますので、
梅雨の時期から秋口にかけてが要注意です。

しっかり加熱すること、
調理器具と手はしっかり洗うことで
カンピロバクターによる食中毒を予防しましょう。





タグ



2014年6月26日 | カテゴリー:健康全般

あわせて読みたい関連記事