頭髪が抜け落ちる円形脱毛症。円形脱毛症について知りましょう。
円形脱毛症の種類
10円玉や500円玉大の「ハゲ」ができる円形脱毛症ですが、
円形脱毛症には種類があるって知っていますか?
円形脱毛症の種類は、大きく4つに分類されます。
1つ目が単発型の円形脱毛症です。
このタイプが「円形脱毛症」と広く認識されていて、
硬貨大に1ヶ所髪の毛が抜け落ちるものです。
2つ目が多発型の円形脱毛症です。
硬貨大の脱毛が複数できるタイプになります。
3つ目が、全頭型円形脱毛症です。
これは、頭髪全体が抜け落ちてしまうタイプです。
4つ目が汎発型脱毛症で、頭髪だけでなく、
まつ毛や眉毛など全身の毛が抜け落ちるものです。
3つ目の全頭型円形脱毛症と4つ目の汎発型脱毛症は、
「円形」ではありませんが、
分類上円形脱毛症のカテゴリーに入っています。
円形脱毛症は脱毛の範囲が頭皮の25%未満で軽症、
25%以上に及ぶと重症と診断されます。
円形脱毛症の原因は?
円形脱毛症になる原因というと、
ストレスが思い浮かびますよね。
円形脱毛症になった人を見ると、
「あぁ、なにか大きなストレスを抱えているのかなぁ」
と考える人も多いのではないでしょうか?
円形脱毛症は、皮膚の自己免疫疾患が原因です。
ウイルスや細菌を攻撃するリンパ球が、
誤って毛根をウイルスや細菌と同様の
異物として認識し攻撃してしまうことによって、
毛根が炎症を起こして頭髪が抜け落ち、
新たな頭髪が作り出されない状態になってしまうんです。
なぜリンパ球が毛根を攻撃するかは
まだ解明されていませんが、
アレルギー疾患や膠原病、自律神経失調症、
ストレス、寝不足などが関係しているされています。
また、円形脱毛症は遺伝的要素もあり、
患者さんの約10%に家族内に
円形脱毛症の既往がある人がいるとされています。
親等が近いほど発症率が高く、
欧米の調査によると二親等以内に円形脱毛症の人がいると、
発症率は通常の約10倍にも上ることがわかっています。
円形脱毛症の治療
円形脱毛症は、軽症であればそのまま放っておいても
いつの間にか自然治癒することも多いのですが、
重症であったり、症状が進行していくようであれば、
早めに皮膚科を受診するようにしましょう。
円形脱毛症の治療は、ステロイド薬を使って、
リンパ球の毛根への攻撃や
炎症を抑えることが基本となります。
16歳以上であれば、外用薬以外にも
点滴や内服薬のステロイドを使えるのですが、
16歳未満はステロイドが成長の妨げになる可能性があるため
外用薬のみを使用します。
円形脱毛症は、見た目が気になり、
それがストレスとなってなかなか治癒しない、
悪化するということもあります。
特に若い女性にとっては、
円形脱毛症を発症した事自体が大きなストレスになります。
そのため、症状が悪化しないうちに早めに受診したり、
ウィッグを上手に利用するなどの対策をしていきましょう。