イメージ画像

急増するうつ病。心の風邪とも言われています。うつ病の種類と予防法を知っておきましょう




社会問題になっているうつ病患者の増加

130717-1

現在、日本ではうつ病患者の増加が社会問題となっています。

厚生労働省のデータによると、うつ病患者数は
1999年は44.1万人だったのに対し、
2008年には104.1万人に増加しています。

このうつ病患者の増加理由は、ストレスを受けやすい
社会状況になっていることやうつ病の認識が広まり、
心療内科や精神科に受診する機会が増えていることが
考えられます。

うつ病の症状は、「抑うつ気分」と「興味・喜びの喪失」
の2つが代表的なものです。

具体的には、気分が落ち込む、悲哀感がある、
何をしても楽しいと感じない、集中力が低下する、
意欲が低下する、食欲が落ちる、眠れなくなる等の
症状があります。

うつ病は、悪化すると衝動的に自殺を図ろうとしますので
早めに受診し、適切な治療を始めなければいけません。

うつ病の種類

130620-1

「うつ病」は1種類だけではありません。

最近は、うつ病の認識が広まり、
うつ病の種類も多様化しています。

典型的なうつ病以外のものをご紹介します。

1つ目は、仮面うつ病です。

仮面うつ病とは、頭痛や肩こり、
睡眠障害など身体的な症状が主であり、
気分の落ち込みなど精神的な症状はあまりはっきりしない
うつ病のことです。

しかし、身体的な症状もうつ病に起因するものですので、
通常のうつ病と同様に、
抗うつ薬の服用などが必要になります。

2つ目が、老人性うつ病です。

老人性うつ病とは、その名前のとおり、
高齢者に特有のもので、
配偶者を亡くすなど大きな喪失感に襲われたり、
老いることへの恐怖が大きいと発症しやすいという
特徴があります。

認知症と混同されやすく、
正しい治療の開始が遅れてしまうことがあります。

3つ目は季節うつ病です。

冬に起こることが多いので、
冬季うつ病とも呼ばれています。

冬になると、気分の落ち込みや集中力の低下など
うつ病の症状が現れますが、
春になると症状が改善します。

季節うつ病の特徴的な症状は、
睡眠時間の増加と食欲・体重の増加で、
主な原因は日照時間の減少と言われています。

そして最後は、最近話題になっている新型うつ病です。

新型うつ病の特徴は、仕事など嫌なことをしている時は、
気分が落ち込み、集中できないなどうつ病特有の症状が
出るのですが、休日など自分の好きなことをする時は、
症状が現れずに元気で過ごせるというものです。

最近、若い世代の間で、
この新型うつ病になる人が急増しています。

しかし、日本うつ病学会は、
大うつ病勢障害の治療ガイドラインの中で
「新型うつはマスコミ用語であり、
精神医学的に深く考察されたものではなく、
治療のエビデンスもない」と述べています。

これは、「新型うつ病=病気」ではないと
日本うつ病学会が認識しているということです。

しかし、新型うつ病は社会生活に支障をきたしますので、
心療内科や精神科で何らかの治療を受ける必要があります。

うつ病にならないためには

130627-13

うつ病は、生真面目で責任感が強く、
頑張り屋さんがなりやすいと言われています。

うつ病のメカニズムは明らかにされていませんが、
ストレスが大きな原因のひとつになっていることは
間違いありません。

そのため、うつ病予防にはストレスを溜め込まず、
適度に発散させることが重要です。

自分に合ったストレス発散方法を見つけておきましょう。

また、規則正しい生活習慣を身につけ、
睡眠を十分に取ること、栄養のバランスの良い食事を
3食しっかり取ることも、うつ病予防につながります。

うつ病は、心の風邪と言われていて、
誰でもなる可能性がある病気です。

自分がうつ病かもと感じたら、早めに医療機関を受診して
治療を始めましょう。





タグ



2013年7月17日 | カテゴリー:うつ病 ストレス

あわせて読みたい関連記事