カルシウムを効率よく摂取するための3つのポイント!カルシウムは吸収効率が悪い栄養素です。
カルシウムは吸収効率が悪い栄養素
日本人はカルシウム不足と言われています。
1日の成人のカルシウム推奨摂取量は600~800mgとされていますが、
実際の摂取量は531mg程度となっています。
カルシウムは元々あまり吸収効率が良くない栄養素なんです。
カルシウムを多く含む食品には乳製品や小魚、
緑黄色野菜、海藻類などがありますが、
乳製品は40%、小魚は30%、緑黄色野菜や海藻類は
20%程度しか体内に吸収されません。
コップ1杯の牛乳には、カルシウムが227mg含まれていますが、
コップ1杯の牛乳を飲んでも吸収率は50%ですので、
体内に吸収されるのは110mg前後しかないんです。
しかも、カルシウムの吸収率は加齢と共に低下していきます。
牛乳は工夫が必要
カルシウムの吸収効率が良いのは乳製品です。
牛乳にはカルシウムがたっぷり含まれていますので、
牛乳をたくさん飲めば、
カルシウム不足にならないと思うかもしれません。
でも、牛乳からカルシウムを摂取するためには、
ちょっとした工夫が必要なんです。
牛乳からカルシウムを摂取するには
乳糖を分解する必要があります。
この乳糖を分解するのはラクターゼという酵素です。
でも、日本人は欧米人に比べて体内のラクターゼの量が少なく、
活性が低いんです。
ラクターゼの働きが弱ければ、いくら牛乳を飲んでも、
カルシウムを吸収することができません。
そのため、日本人が牛乳からカルシウムを摂取するためには、
少量ずつ数時間あけて飲むようにしましょう。
少量ずつであれば、ラクターゼの活性が低くても、
乳糖を分解できますので、カルシウムを吸収できるんです。
また、牛乳ではなくチーズやヨーグルトを選ぶと良いですよ!
チーズのカルシウムは、
チーズが作られる過程で乳糖から分離されていますので、
ラクターゼの活性が低くても
カルシウムを吸収することができます。
また、ヨーグルトは乳酸菌が
牛乳の中の乳糖の3~4割を分解してくれていますので、
吸収しやすくなっているんです。
栄養のバランスを考えて
カルシウムといえば牛乳ですし、
カルシウムの吸収効率は乳製品がもっとも良いのですが、
日本人はラクターゼが少ない、
もしくは持っていない人が多いですし、
乳製品だけを取っていると栄養が偏り、
カロリーオーバーになってしまいます。
そのため、カルシウムを摂取する時は、牛乳や乳製品だけでなく、
小魚や大豆製品、緑黄色野菜、海藻類など
様々な食品から満遍なくとるようにしましょう。
カルシウムを吸収するためにはビタミンDを
カルシウムの吸収効率を上げるためには、
ビタミンDが役に立ちます。
ビタミンDはカルシウムの吸収を促進させるのと同時に、
骨への沈着も助けてくれますので、
カルシウムとビタミンDはセットで考えると良いでしょう。
ビタミンDは魚介類や卵黄に多く含まれていますが、
日光に当たることでも皮膚で合成することができますので、
食事と日光浴でビタミンDを摂取するようにして下さい。
カルシウムを効率よく摂取するためには、
牛乳は工夫して飲むこと、
乳製品だけにこだわらず栄養のバランスも考えて
いろいろな食品からカルシウムを摂取すること、
ビタミンDを一緒に摂取することが大切です。