肥満予防には食事時間にヒントが!いつでも気軽に食事が出来る現代の落とし穴とは
肥満予防には食事内容ばかりでなく食べる時間も重要
ダイエットに関する研究やノウハウは、
何を食べるかに着目したものが多いですよね?
脂肪や動物性たんぱく質を抑えて、
野菜や雑穀、魚を食べた方が良いといった具合です。
しかし、肥満を予防してダイエットに成功する為には、
「いつ」食べるかにも注意を払うべきという
研究結果が発表されました。
マウスによる実験から解明された食事と時間の関係性
マウスを用いた研究によると、1日に8時間のみ
食事を食べられるようにしたマウスは、
24時間食事を食べられるようにしたマウスと
比較しても食事量には差がありませんでした。
いずれのマウスにも、高脂肪の食事を与えていましたが、
食事時間を8時間に制限されたマウスは、
体重増加が少なく、肝臓の健康状態も良好であったほかに
炎症も少なかった事が分かりました。
医学誌「Cell Metabolism」オンライン版に
2012年、5月17日に掲載されたこの研究結果により、
1日の食事時間に決まりが無い事が
肥満を引き起こす原因になっている可能性が示されたのです。
体のあらゆる臓器には時計が存在する
この研究の代表著者である米国ソークsalk生物科学研究所の
Satchidananda Panda氏は、
あらゆる臓器には時計が存在すると述べています。
つまり、肝臓にしろ、胃腸にしろ、筋肉にしろ、
器官が最も効率良く働く1日の時間帯と
効率の下がる時間帯があり、
このサイクルは、コレステロール分解から、
グルコース生産までの幅の広いプロセスに
重要な影響を及ぼしています。
ですから、24時間関係なく、
気ままに食事を摂るようになると、
この臓器の時計が壊れてしまい
代謝に変化が生じるのです。
今回の研究は、今まで何を食べればダイエットに
効果的で肥満を予防できるか?
という考え方に一石を投じた形です。
Panda氏は
「これまでのデータでは、何を食べたらいいのか?のデータが多く、
いつ食べればいいか?のデータが不足している」
と指摘しています。
今回の研究は、マウスに対しては有効ですが、
ヒトに適応すると、必ずしも同じ結果が出るとは限りません。
しかし、食べる時間に着目したのは、
今後の肥満と食事時間との関係について
新しい視点を与えたと言えるでしょう。
昔の食卓に比較して時間が限定されていない現代の食生活
昔の家庭での食事と言えば、家族全員が集まる朝と昼、
そして晩という風に時間が限定されていました。
現在のようにコンビニも無ければ、
24時間営業のファミレスも無く、
夜の9時を過ぎれば、
もう外食は出来ないのが普通です。
そのような中では、自然に食事時間というものが
決定されてきたという事があると思います。
子供時代には、食事時間になると
自然にお腹が鳴るという事がありませんでしたか?
ですが、現在では何となくお腹が空けば
コンビニがあり、ファミレスがありで、
24時間いつでも食事が出来るようになっています。
それが、臓器時計を狂わせて、
肥満になりやすい体質を作りあげて
しまうのではないでしょうか。
空腹を我慢するのには、ガムと炭酸水
臓器時計を正常化するには、
決まった時間に食事を摂るという習慣付けが
一番大事になります。
そこでお薦めなのが、ガムと炭酸水です。
ガムは、口がさみしくなった時に
口の中に放り込む事によって空腹感を抑えられます。
また、肥満には糖分の摂り過ぎが影響していますが、
この糖分オーバーには
オレンジジュースやコーラなどの飲み過ぎがあります。
その場合には、オレンジジュースやコーラを
炭酸水に換えてみましょう。
炭酸水のシュワシュワが口さみしさを解消して、
オレンジジュースやコーラを飲みたいとは
思わなくなります。